お金を無償支援します

無償でお金を支援します
お金を無償支援しますという言い方に、どこかしらの寂しさを感じました。寂しさ、というか、悔しいという気持ちの方が強かったかもしれません。
私の息子は、まだ50になる前に病気でなくなりました。
当時、結婚して子供が二人おりましたが、息子がなくなった後は、孫とも交流はなくなり、嫁だった人も、連絡をして来なくなりました。
それで、私も縁が切れたもの、もう他人だと思っていたんですよね。
一昨年のことです。年金だけではとても生活できないので、生活保護を受給できないかと役場に相談に行ったんです。
そこで、ありとあらゆる親戚や縁のある人に連絡をされたらしく、その中に、息子の嫁だった、あの人にまで連絡が行ってしまったんです。
私は、そこまで知らなかったのですが、後日、元嫁の方からうちに電話をしてきて「お金を無償支援します」と一方的に言われました。
その言い方に、私もカチンときたのは確かなんですが、断れなかったんですよね。
そもそも息子が死んだ保険金で豊かにやってるんだろう、息子が死んだ後、何かしてくれたわけでもないのに・・・
そういう恨みのような気持ちが沸いていました。
こんな歳になっても、こんな風に若い人たちのことを恨みに思ったりするなんてみっともない、情けない・・・
それでも、生きている限り、お金は必要で、お金の為にこんな恨みや悲しさ、悔しさを耐えなければいけないんだ・・・
生きていることがどうしようもなく、嫌になりましたよね。
お金を無償支援します、という冷たい一言が私の心を殺したんです。
お金を恵んでくれる人
貢ぐ男
お金を助けてくれる人

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